患者さまから、よくいただくご質問を集めました。「特集ページは堅苦しくてわかりにくい」と思われる方へ、より具体的な説明をしています。 少しづつ増やしていますので、時々ご覧下さい。
医学的なデータはありませんが、増えている可能性はあると思います。
理由の1つは、国際結婚。韓国人・中国人の一部を除いてほとんどの外国人は軟耳垢です。昨今の国際結婚の増加により軟耳垢の日本人は増加している可能性はあります。
2つめの理由は食事の西洋化。本来ならそれほどにおいのきつくない人も動物性脂肪・たんぱく質の過剰摂取でにおいが強くなる可能性があります。
3つめは、2009年にある論文が発表されました。全国の高校生が自分たちの爪を集めて遺伝子解析をし、都道府県別に軟耳垢と乾耳垢の割合を調べています。これまでの報告では14%と言われていましたが,それは自己申告に基づくもの。現在は遺伝子検査で軟耳垢か乾耳垢かはっきりわかります。その結果、20%が軟耳垢でした。ということは腋臭症患者はこれまでの報告よりも多い可能性が考えられます。
腋窩は層になっている
・皮膚
・エクリン腺
・アポクリン腺
・皮下脂肪
・筋膜
・筋肉
3ヶ月で元に戻ったというのはおそらく,剥離だけして汗腺はほとんど取れていなかったのだと思います。汗腺はそれだけで汗を分泌するわけではありません。神経からの信号(神経伝達物質)が送られてはじめて汗腺は汗を分泌します。つまり皮下組織を剥離すると神経と汗腺の接続が切れるので、汗腺は残っていても汗は止まります。切断されても数ヶ月で回復しますので、また神経が信号を送って汗腺は活動をはじめます。
再手術で残っている汗腺を取ることは可能ですが、一度手術を受けていると皮下組織が固く瘢痕化しますので、取りにくくなります。ただ、前の手術内容によってはきれいにとれる場合もあります。
よくミルフィーユにたとえます。誰も手をつけていないミルフィーユのパイ生地の間からクリームだけを取ることは簡単ですが、グチャグチャに崩してしまったミルフィーユからクリームだけを取ることは至難の業です。ですが、端だけ少し食べて,あとは手付かずで残っている場合は比較的簡単に取れます。
3割負担の自己負担分として説明します。
初診料は約800円、術前検査は約3,000円です。手術は片方約18,000円、両側だとその倍になりますが、使用薬剤などにより若干変わります。術後処置は毎回300~1,000円ほどかかります。順調に行けば両側で合計45,000円前後となりますが、合併症などあれば其の都度費用がかかります。また当院は夜間早朝加算の認定を受けていますので、平日18時以降、土曜午後、日曜祝日は150円増しになります。すべての保険診療は「現金一括のお支払い」となっていますので、お手数ですが現金をご用意下さい。
初診料 3300円(税込)
術前検査 5500円(税込)
クアドラカット法(両方) 440,000円(税込)
クアドラカット法(片方) 264,000円(税込)
再診料 1760円(税込)
薬代 3300円(税込)
クレジットカードもご利用いただけます。
カードの種類により分割払いも可能です。詳しくは受付にお問合せください。
当院では原則として、18歳未満には手術をお勧めしていません。理由は2つ。
1つは、再発(再生)の可能性。成長途中にありますから、完全に切除したつもりでも、数年後に再生してくる可能性は否定できません。
もう1つは、一過性の可能性。耳垢が湿っていても全員が腋臭症になるとは限りません。思春期だけ一次的ににおいが強くなり、成人になると落ち着くこともあります。急いで手術を受ける必要はないと考えます。例外として、においが原因で不登校になったり、いじめにあったりすることがあり、社会的に必要と思われた場合は早めに手術をしています。現に当院では18歳未満で5名(最年少は14歳)が手術を受けられています。
軟膏(ヒルドイド)塗布とゴムボールの圧迫で改善